概要
令制国では越後国と佐渡国の全域に相当する。古代には越国の領土で、五畿七道の北陸道のうち東半分を占めている。
古くは「越後の国」と呼ばれており、「越後の国」に「佐渡ヶ島」を含めた「越佐」とも言われていた。ちなみに東京農業大学のエッサッサで有名なエッサ節の「エッサ」の語源は、佐渡の金山へ出稼ぎ、もしくはに島流しされた者達が、金採掘の時に「早く自分の家に帰りたい」という思いの中でかけていた掛け声のひとつであるというもので、「父ちゃんの為ならエッサッサ。母ちゃんの為ならエッサッサ」と言うような節から「エッサ=越佐」ではないかとも言う説もある。
県章は「新」の字を崩した物を中央上に置いて、その周りを「ガタ」を丸く図案化したもので囲んだものである。また、県章とは別にシンボルマークも制定されている。
南北に細長い形で三日月型。面積は広く、北と西に折れ曲がっている。地理的要素の違いから、上越地方、中越地方、下越地方、佐渡地方の4地域に大きく分けられている。
また4地域全てが海に面しており、内陸部では山や峠が多く立ち並ぶ。
2007年(平成19年)4月1日、新潟市が政令指定都市に指定されたため、本州日本海側初の政令指定都市がある県となった。
気候
県内全域日本海側気候であり、一般的には豪雪地帯であると認識されているが、新潟市周辺や海岸沿岸部の積雪はそれほどでもない。特に近年は温暖化の影響(だろうと言われている)で積雪量が減少している。
雪が多く降るのは山間部の地方で、世界有数の豪雪地帯となっている。特に上越地方や津南町や十日町市、湯沢周辺で多い。
参考記録としては1927年2月13日に寺野村(現上越市板倉区)での818cm(最深積雪)がある。
しかし、日本海の暖流(対馬海流)の影響で緯度の割には冬の気温が高く、日照時間が少ないために放射冷却が起こりにくく、朝晩はあまり冷え込まない。そのため、降る雪は水分が多く、重たい性質である。
夏はフェーン現象の影響で、気温が上がりやすく湿度も高くて蒸し暑い。
特に糸魚川市は、日本国内の最低気温の最高記録である30.8℃を観測しており、熱帯夜が非常に多い場所として知られている。
海洋性気候である佐渡島は、冬は暖かく、雪よりも雨の日が多いほどである。
経済
2008(平成20)年度の県内総生産は8兆6983億円であり、世界の過半数の国のGDPより大きな規模を有している。県民所得は6兆2602億円であり、一人当たり県民所得は261.8万円である。
魚沼産コシヒカリ等の稲作をはじめ、米を原料とした米菓や日本酒の生産地として有名である。海岸部では漁業も盛んであり、蒲鉾等魚肉練り製品等も有力な産業である。
金属製品の生産技術は国内屈指で、燕市・三条市の金属食器等は特に有名であり、国内シェアの9割を持つ。
日本で数少ない原油の生産地でもあり、これに関連してか石油ストーブ、石油ファンヒーターといった石油燃焼器具の生産も大きい。
雪が多く降る中越・上越地方の山間部ではスキー場が多く運営されている。バブル期には夏の避暑地、また冬のリゾート地として全国から利用者が殺到しリゾートマンション等も数多く建てられた。しかしバブルがはじけたと同時期にスキーブームも衰退。現在では閉鎖されたスキー場やリゾートマンション等も数多くある事も事実である。
ちなみに豪雪下の厳しい生活を知る現地住民にとって「雪(冬)は辛い」という考えが強く、スキーをやらないという人も多い。かくゆう筆者の私もスキーインストラクターの資格は取得しているが、学生以来20年近くスキーはやっていない。
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